目的別・対象別の会社の登記申請方法
目的別・対象者別の会社の登記申請方法
では、前の記事「登記のやり方の比較」を参考にしながら、目次の項目ごとにお勧めの登記申請方法を紹介します。
何を重視するか
何をまずは登記の申請方法において何を重視するか?です。大きく分けると次のようなことが挙げられると思います。
①コストを抑えたい
②スピードを早くしたい
③作業の手間を減らしたい
④じっくり向き合って理解を深めたい
①コストを抑えたい
圧倒的に「オンラインサービスの利用」をおすすめします。
前述の記事でも紹介されている、オンラインサービスの利用料金は他の方法と桁違いにお手ごろなものとなっています。司法書士に依頼すれば3~5万円ほど、自分でやるには”時間”という価値のものが多く割かれます。
一方でオンラインサービスの利用料金は1万円前後。これはかなりのコストカットが見込めますね。最もリーズナブルです。因みに、登記には「登録免許税」となるものがかかります。これはどの方法を選択したとしても発生する費用になります。管轄内の本店移転で3万円となっています。
だからこそ、必須でかかる費用以外はできる限り抑えたいと思うのも自然でしょう。
スタートアップの企業だと、人員が十分ではなかったり、ほかにやるべきことが沢山あると思います。これは②③にも通じますが、”手軽に早く”を求めるならば、「オンラインサービスの利用」が圧倒的に強いです。
②スピードを早くしたい
①と同様、「オンラインサービスの利用」をおすすめします。
テンポよく、次にやるべきことが明確にわかり、登記に関するスケジュールをしっかりと把握できることもメリットの一つです。従って、これに伴った他の作業のスケジュールも正確に立てることが可能になります。どれくらいのペースで登記作業が進むのかも可視化され、安心感もあります。
③作業の手間を減らしたい
「司法書士に依頼する」または「オンラインサービスの利用」をおすすめします。
専門家と、自社について等、しっかりと話す時間も設けることができますし、どれくらいの温度感なのかなど、実際に会って打ち合わせを重ねることでのみわかることもあります。しっかりと着実に一つ一つ確認しながら進めていきたい人には、この方法をおすすめします。双方とも、自分の時間を登記作業に割くことがほとんどなく、有効的に時間を使用することができます。
前者は、じっくりと自社のことを見てくれて適切なタイミングや判断をしてるメリットがあります。司法書士は専門家ですので、指示は的確です。指示通りに動けば、登記の大変な作業も自分への負担が軽く感じると思います。
一方後者は、一番初めのアップロード等の作業のみで後はシステム側が作業してくれ、申請の手前まで任せっきりで大丈夫です。利用者側がする行動としては、単純に2つ程だということです。これなら、手間にさえ感じないと思います。
④じっくり向き合って理解を深めたい
「司法書士に依頼する」が適していると思います。
専門家と、自社について等、しっかりと話す時間も設けることができますし、どれくらいの温度感なのかなど、実際に会って打ち合わせを重ねることでのみわかることもあります。しっかりと着実に一つ一つ確認しながら進めていきたい人には、この方法をおすすめします。
登記についての知識、スキル
次に対象者です。登記に関する知識レベルで分けると、
①基礎知識はある人
②知識もないし、身につける必要性もない人
に大別できると思います。
①基礎知識はある人には
「自分で行う」「オンラインサービスの利用」をおすすめします。
基本的な知識を有している人からすれば、どうような手続きが必要なのか、書類をどのように作成するか、などは比較的簡単に対応し得るため、自分で登記することは大きなハードルにはならないと思います。
また、基本的な知識はあるものの、登記の専門家でないがあるからこそ、オンラインサービスを使って短時間で効率的に処理していこうという考え方もあります。
②知識もないし、身につける必要性もない人には
「オンラインサービスの利用」を強くおすすめします。
正直、法律は難しいと思います。生活の身近なところにあるにもかかわらず、敬遠される存在ですよね。たとえ学生時代に法学部で法律を専攻していても、法律用語には慣れても好きになることとは違うと思います。
そんなニーズを鑑みて生まれたのが前の記事でも触れた様々なオンラインサービスです。
折角、法律知識がなくても登記ができるように、という意図のもと運用されているのですから、どんどん利用していきましょう!
会社の規模
大きく分けるとこの3つ程度になります。
①大企業
②中小企業
③スタートアップ企業
①大企業の場合
「司法書士に依頼する」が適していると思います。
大企業となると、金銭的な余裕もありますよね。
法務部門も組織化され、しっかりとした基盤を置いている会社が多いと思います。とはいうものの、日々発生する訳ではない登記業務を自社で対応するには効率的ではなく、専門家である司法書士に依頼することが一般的かと思います。
②中小企業や、③スタートアップ企業では
「オンラインサービスの利用」を選択するメリットが大きいでしょう。
費用や時間を削減するにはオンラインサービス一択といえます。
オンラインサービスのメリットは、なんといってもリーズナブルであること。そこで節約した費用をサービス向上などに回すべきでしょう。